カールシュタット―物流合弁設立へ―

独デパート大手カールシュタット(エッセン)は9月26日、独物流大手フィーゲと合弁会社フィーゲXログを設立すると発表した。新会社は2020年からカールシュタットの全物流業務を引き受けるほか、第三者企業向けにもサービスを提供する。出資比率と出資額は明らかにしていない。取引の成立には独禁当局の承認が必要。

国内に79カ所あるカールシュタットの店舗を物流拠点として活用する。これにより物流拠点から個人宅までの最終区間である「ラストワンマイル」の問題を緩和するほか、短時間配送サービスを実現する。

物流業界ではネット通販と再配達の急増を受けてラストワンマイルの輸送能力が限界に達している。カールシュタットの店舗は大・中都市の中心部にあることから、これを物流拠点として活用すると輸送距離を短縮できるメリットがある。

カールシュタットはフィーゲとの合弁を活用し、実店舗とネット販売を組み合わせたマルチチャンネル販売事業を強化する。

カールシュタットは同業カウフホーフと合併することで先ごろ、合意した。当局の承認を得て合併が実現すると、カウフホーフの実店舗もフィーゲXログの物流拠点として活用できるようになり、輸送網は拡充されることになる。

カールシュタットは物流事業から05年に撤退し、同事業をドイツポストの物流子会社DHLなどに委託してきた。

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