介護保険料引き上げへ、来年から0.5ポイント

ドイツ政府は10日の閣議で介護保険料の引き上げ方針を了承した。介護保険支出が急速に拡大していることに対応する狙い。連邦議会(下院)の承認を経て来年1月1日付で保険料率を0.5ポイント引き上げ、3.05%(子どもがいない人は3.3%)とする。

同国では高齢化の進展を受けて介護需要が増えており、2017年の要介護者数は13年に比べて70万人以上、拡大した。

16年と17年に施行された介護保険改革は同保険の支出増に拍車をかけている。きめ細やかな介護を実現するために「要介護」の定義を見直したほか、これまで不利に扱われてきた痴呆症などの精神的障害を肉体的障害と同等に取り扱うようになったためだ。

高齢化進展と介護改革を受けて同保険の支出額は昨年355億ユーロに達し、13年に比べ120億ユーロ以上、拡大した。

被用者の介護保険料はザクセン州を除いて労使が折半する。被用者の収入に料率をかけた額が保険料となる。

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