総合医療大手フレゼニウスの人工透析子会社フレゼニウス・メディカル・ケア(FMC、バート・ホムブルク)は16日、2018年12月期の売上・利益見通しを引き下げた。控えめな業績予測で知られるFMCの下方修正に市場は敏感に反応。同日の株価は終値で16.5%安の71.58ユーロとなり、同社史上最大の下落幅を記録した。
実質売上成長率を従来予測の「5~7%」から「2~3%」へと下方修正。実質ベースの純利益の伸び率も「13~15%」から「11~12%」へと引き下げた。
FMCは予測引き下げの理由として◇人工透析サービス事業の不振◇人工透析の価格抑制に向けた住民投票が11月に米カリフォルニア州で行われることから、多額の費用を投じて価格抑制反対キャンペーンを実施している◇アルゼンチンのハイパーインフレ◇米国の外国腐敗行為防止法(FCPA)違反に絡む引当金の積み増し――を挙げた。