乗用車新車登録2カ月連続減に、10月は-7.4%

ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した10月の乗用車新車登録台数は前年同月比7.4%減の25万2,628台となり、2カ月連続で落ち込んだ。欧州連合(EU)の排ガス検査方式が変更されたことが直撃した格好。減少幅は9月の30.5%に比べると大幅に縮小している。1~10月の新車登録台数は292万6,046台で、前年同期を1.4%上回った。

10月の新車登録を動力源別でみると、ガソリン車は5.3%減少したものの、シェアは前年同月の60.9%から62.3%へと拡大した。ディーゼル車は都市部での走行禁止懸念を受けて15.8%減少。シェアは34.9%から31.8%へと落ち込んだ。

電気自動車(EV)の新車登録台数は55.5%増と大きく拡大し、シェアは1.3%に達した。ハイブリッド車も31.5%増の好調で、シェア4.4%を記録している。ただ、プラグインハイブリッド車は30.8%減と振るわず、シェアは0.8%にとどまった。

新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均130.9グラムで、前年同月を2.5%上回った。排気量が大きいSUVのシェアが16.4%から19.2%へと大幅に上昇したことと、ディーゼル車に比べてCO2排出量が多いガソリン車のシェア拡大が響いた格好。

伸び率が最も大きかったブランドは三菱で、前年同月比63.3%増の4,883台を記録した。これにBMW(25.6%増の2万3,521台)、スマート(23.8%増の4,539台)が続く。レクサス(21.4%増の176台)、ボルボ(20.5%増の4,270台)、ミニ(20.4%増の4,476台)も20%以上の伸びを確保した。

BMW、スマート、ミニ以外のドイツ車ではメルセデス(19.2%増の3万1,737台)、フォード(5.0%増の2万2,346台)、オペル(1.0%増の1万9,545台)が増加した。VWグループはVWが18.9%減の4万811台、アウディが64.0%減の7,785台、ポルシェが74.2%減の560台と軒並み振るわなかった。ただ、VWは販売台数ランキングで9月に4位へと落ち込んだものの、10月は首位に返り咲いた。

三菱とレクサス以外の日本車ではマツダ(11.8%増の5,971台)とホンダ(9.5%増の1,411台)、スズキ(2.8%増の3,049台)、トヨタ(2.4%増の6,896台)が増加した。スバルは0.9%減の576台とやや減少。日産は51.6%減の2,616台と大きく落ち込んだ。

日本車以外の主な輸入ブランドではフィアット(15.7%増の5,433台)、ジープ(15.6%増の1,171台)、ジャガー(8.5%増の526台)が増加。その他は現代が2.6%減の9,272台、シトロエンが2.7%減の3,908台、DSが6.9%減の255台、シュコダが8.8%減の1万4,422台、起亜が9.7%減の5,208台、セアトが12.5%減の8,099台、ダチアが14.7%減の3,612台、プジョーが18.4%減の5,756台、アルファロメオが24.4%減の273台、双竜が34.6%減の134台、ランドローバーが35.6%減の1,203台、ルノーが36.6%減の6,463台、テスラが61.5%減の62台だった。

一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した10月の国内乗用車生産台数は44万2,500台で、前年同月を3%上回った。同輸出台数も1%増えて32万8,100台となった。1~10月の累計は生産台数が前年同期比7%減の437万9,100台、輸出台数が7%減の338万8,700台だった。

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