独マーレ、ハンガリーでEV用電動コンプレッサーの生産開始

独自動車部品大手のマーレはこのほど、ハンガリー北部のバラシュシャジャルマト工場で電動コンプレッサーの生産を開始した。電気自動車(EV)の普及拡大による需要を見込んだもので、同工場はマーレ初の電動コンプレッサー生産拠点となる。すでに複数の国際自動車メーカーと生産契約を結んでおり、来年にも量産を開始する予定だ。

マーレは内燃エンジン車用製品の最適化を図るとともに、EV用ソリューションの開発にも力を入れている。電動コンプレッサーの投入によりEV用空調システムの統合的なプロバイダーとしての地位を強化する戦略で、将来的に他の地域にも同製品の生産拠点を構える考えだ。

マーレは2015年、非主力製品だったコンプレッサーを成長事業として本格化するため、米自動車部品大手デルファイ・オートモティブの冷熱製品事業を買収。デルファイのコンプレッサー生産拠点だったバラシュシャジャルマト工場を取得した。

マーレはエンジン、トランスミッションなどの駆動部品と空調システムを主力製品とするほか、鉄道・船舶用システムも提供する。2017年の売上高は128億ユーロ。世界中に170の工場を構える。

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