独自動車大手のダイムラーが2016年1月から実施しているリーダーシップ文化の変革に取り組むイニシアチブ。
ダイムラーは、自動車メーカーからモビリティサービスの提供者へと変化を遂げる中で、従来の中核事業を超えた分野のノウハウを培っていかなければならず、また、事業の国際化をさらに推し進め、新しい世代が職場に求める要求の変化にも対応していかなければならない状況にある。そのような状況の中で、引き続きトップメーカーとして、技術やイノベーションで主導的な役割を担い、顧客や従業員に新しい感動を与え続けていくため、組織改革や協力する文化の構築を実現するためのイニチアチブを立ち上げた。
例えば、チームワークの強化、煩雑な手続きの回避、迅速かつ柔軟性のある意思決定、新しい開発の道を開く、などの取り組みを実施している。
具体的には、8つのプロジェクトグループを結成し、各チームに取締役一人がスポンサーとして積極的に取り組みをサポートする仕組みを構築した。また、企業文化を変えるため、以下のリーダーシップを定義する8つの共通項目を設定した:
意義・目的(Purpose)、敏捷性(Agility)、権限移譲(Empowerment)、勝利を目指す(Driven-to-wi)、パイオニア精神(Pioneering Spirit)、学び(Learning)、共創(Co-Creation)、顧客志向(Customer Orientation)。
同イニチアチブでは、新しいリーダーシップの8項目および「ゲームチェンジャー」の実現に向けて、定期的なワークショップやフォーラム、イベントを通じて、意見交換を実施している。
また、2020年までにダイムラーの従業員全体の約20%が当該プログラムに基づいた業務の遂行に携わることを目標に掲げている。