武田薬品工業がアイルランド製薬大手シャイアーを買収する計画が、5日に両社がそれぞれ開いた臨時株主総会で承認された。これによって日本企業による海外企業の買収として過去最大となる同買収が事実上決まり、年明けに手続きが完了する見込みとなった。
武田は5月、シャイアーを460億ポンド(約7兆円)で買収することで合意していた。日本企業による海外企業の買収としては、ソフトバンクの英半導体設計大手アーム・ホールディングス買収(約3.7兆円)を抜き、過去最大規模となる。
武田では同買収で債務が膨れ上がることを受け、株価が下落していることから、株主の間では難色を示す声があったが、賛成票が約90%を占め、買収が承認された。シャイアーの株主総会でも圧倒的多数で買収が支持された。
武田のシャイアー買収はEUなど主要国・地域の当局の承認を取り付けており、1月8日に手続きが完了する予定だ。