ポーランド国営電力最大手ポルスカ・グルパ・エネルゲティチュナ(PGE)がバルト海洋上風力発電開発で提携先の選定に入っているもようだ。
現地の大手日刊紙『ジエンニク・ガゼタ・プラヴナ』によると、総出力2,545メガワット(MW)、最大400万世帯に電力を供給するプロジェクトで、送電網への接続費を含めた総投資額は300億ズロチ(69億9,000万ユーロ)。2025年の稼働を予定する。洋上風力発電で経験を積んだパートナーを求めている。
出力1,000MWの石炭火力発電所の建設費が55億~60億ズロチであることをみても、洋上風力発電所への初期投資は大きい。しかし、風力発電は運営に電源(石炭)の調達費がかからず、二酸化炭素(CO2)も排出しないという長所がある。
ポーランドは先ごろ、欧州連合(EU)の温室効果ガス排出削減政策に沿い、電源に占める石炭の割合を現行の80%から2040年までに50%へ縮小する2040年エネルギー戦略を策定した。PGEの洋上風力発電計画もこの目標の達成に向けたものとなる。(1PLN=29.94JPY)