ボッシュが新ベンチャーファンド立ち上げ

自動車部品大手の独ボッシュは27日、同社4本目のベンチャー投資ファンドを立ち上げると発表した。自社の殻の閉じこもらず外部の企業や研究機関と協業するオープンイノベーションが技術革新で重要性を増していることから、画期的な技術を持つスタートアップ企業への投資を拡大する。

ボッシュは投資子会社ロバート・ボッシュ・ベンチャー・キャピタル(RBVC)を通してベンチャー投資活動を展開している。RBVCはこれまで3本の自社ファンドを通して総額4億2,000万ユーロを投資してきた。現在は自動運転、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術(DLT)といった分野の計35以上の企業に出資。AI分野では米ディープマップ(高精度3次元地図)、英グラフコア(機械学習を加速するインテリジェント処理装置)、米シンティアント(AIプロセッサー)の3社に資本参加している。

同社4本目のベンチャーファンドは資金規模が2億ユーロ。IoT企業を自認するボッシュは新ファンドを通してIoTに関連するAI分野などのスタートアップに出資するほか、ノウハウや実務面での支援も実施。有力な技術を取り込んでいく。

RBVCは先端技術のホットスポットである独シュツットガルト、フランクフルト、米サニーベール、イスラエルのテルアビブ、上海の計5カ所に事務所を構える。年2,000社以上のスタートアップ企業をチェック。そのうち6~10件を選び抜いて出資している。

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