独バッテリーシステムメーカーのヴォルタボックスは1月30日、トローリーバス用リチウムイオンバッテリーシステムの大型受注を獲得したと発表した。トローリーバスや路面電車など電動車両の駆動装置を製造するドイツのキーペ・エレクトリックに2019年半ばから供給を開始する予定。
ヴォルタボックスのバッテリーシステムは、トローリーバスの補助駆動装置として搭載されているディーゼルエンジンをリチウムイオン電池システムに置き換えるもの。同じ構造のスタンダードコンテナ3つを組み合わせており、1つのコンテナには12のバッテリーモジュールが組み込まれている。
キーペ・エレクトリックはオランダで、トローリーバス2台を使ってこのバッテリーシステムを試験してきた。好結果が得られたことからスタンダードコンテナ240基を発注した。スイスとイタリアの4都市で運行するトローリーバスに装備する予定。
トローリーバスは通常、架線から供給される電力で走行する。このバッテリーシステムは、通常の運行中に充電することができる。充電しておけば、バッテリーのみでの走行が可能なため、渋滞などを迂回したり、既存のルートを架線なしで走行できるようになる。