独エンジニアリング会社のFEVとアーヘン専門大学(FH Aachen)のスピンオフ企業であるシェアツードライブ(Share2Drive)は、スイスのジュネーブモーターショー(3月7~17日)に、小型電気自動車の試作車「Sven(Shared Vehicle Electric Native)」を出展した。コンパクトな設計で駐車スペースも小さいため、市街地でのカーシェアリングサービスや一定の台数を保有する事業者(フリート事業者)に需要があると見込んでいる。
「Sven」は、全長2.5メートル、幅1.75メートル、高さ1.6メートルと小型で、歩道に対して垂直方向に駐車することもできる。スライド式ドアのため、狭いスペースでも楽に乗り降りすることができる。座席は2+1シート。シートを倒せば、トランク容量210~580リットルを確保することができる。
重量は850キログラムと軽い。電気モーターの出力は24kW(33PS)、電池容量は20kWh。1回のフル充電による航続距離は140km(WLTP)、最高速度は時速120km。内装もシンプルな設計で、操作用のボタンやスイッチは8個のみ。ネットワーク化されており、各ドライバーの好みの空調設定やシート位置、音楽プレイリストを自動設定することができる。「Sven」の市場投入は、2021年第3四半期を予定している。自動運転への対応も進めている。