ダイムラー―18年は純益29%減少―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)が6日発表した2018年12月期決算の営業利益(EBIT)は前期比22%減の111億3,200万ユーロと大きく落ち込んだ。米国と中国の関税合戦やディーゼル車のリコール、欧州連合(EU)規制に反して地球温暖化係数が高い旧冷媒をカーエアコンに搭載した問題、EUの新排ガス検査方式導入が響いたとしている。純利益は29%減の75億8,200万ユーロへと後退しており、経営陣は配当を11%引き下げる意向だ。売上高は2%増の1,673億6,200万ユーロへと拡大した。

主力の乗用車部門をみると、EBITは18%減の72億1,600万ユーロと振るわなかった。同部門の売上高は1%減の931億300万ユーロで、売上高営業利益率は前期の9.4%から7.8%へと低下。目標レンジの8~10%を割り込んだ。同社は事業環境が厳しいことから19年12月期も6~8%にとどまると予想している。すでに収益力回復策の作成を開始しており、21年までに8~10%を回復する考えだ。

EBITはトラック部門(16%増の27億5,300万ユーロ)を除いてすべて減少した。各部門の実績はバンが73%減の3億1,200万ユーロ、金融サービスが30%減の13億8,400万ユーロ、バスが6%減の2億6,500万ユーロだった。

19年12月期は売上高とEBITがともにやや増加すると予想している。

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