フォルクスワーゲン―18年は小幅増益に―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が22日発表した2018年12月期決算の営業利益は前期比0.7%増の139億2,000万ユーロと小幅な伸びにとどまった。欧州連合(EU)の新しい排ガステスト方式への対応が遅れたほか、世界市場の低迷が響いた格好。売上高は2.7%増の2,358億4,900万ユーロと営業利益を上回る伸びを記録しており、売上高営業利益率は前期の6.0%から5.9%へと落ち込んだ。

ディーゼル車排ガス不正の引当金は31億8,400万ユーロで、前期(32億2,200万ユーロ)とほぼ同じ高い水準に達した。同コストを除いたベースの営業利益は0.4%増の171億400万ユーロで、売上高営業利益率は7.3%(前期7.4%)だった。

純利益は5.8%増の118億2,700万ユーロだった。中国合弁で同社が獲得した営業利益46億ユーロで、前期(47億ユーロ)をやや下回った。中国合弁の利益はVWの営業利益に含まれず、金利収入として税引き前利益に計上される。

19年12月期は主要市場で逆風が増すとみているものの、経営陣は販売台数が18年12月期(1,083万4,000台)をやや上回ると予想。売上高も最大5%増えるとの見通しを示した。売上高営業利益率については6.5~7.5%と幅を持たせている。

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