欧州投資銀行(EIB)がハンガリーのテクノロジー企業AIモーティブ(AImotive)に2,000万ユーロを融資する。人工知能(AI)を基盤とする自動運転システムの開発を支援する狙い。欧州連合(EU)の景気浮揚策の柱として創設した「欧州戦略投資基金(EFSI)」を通じて、融資を実施する。
AIモーティブはすでにレベル3の自動運転システム(高速道における自動運転)を開発済みで、EIBからの資金をより高度な市販用システムの開発に投じる。開発に必要な試験・検証設備も調達する。
EIBのフダーク副総裁は、今回の融資が「欧州がAI分野を主導できるようになるための布石」とし、「欧州及び北米の自動運転車の需要が2035年までに1,300万~2,000万台に上ると推測されることを踏まえ、欧州は世界自動車産業の革命をけん引する力をぜひとも身に着けねばならない」と展望を語った。
AIモーティブは2015年の創業。自動車の周囲情報を収集する低コストのシステムにAIを組み合わせたソフトウエアを開発する。ハードウエアを選ばないため、装備への投資が低減できるという。