東欧保険最大手のウィーン・インシュアランス・グループ(VIG、オーストリア)は15日、銀行窓口での保険商品販売(バンカシュアランス)事業強化に向けた子会社統合が完了したと発表した。チェコのコーペラティヴァ・ポイストブナがポイストブナ・チェスケ・スポリタルニ(PCS)を年初付で合併し、手続きが終了した。
子会社統合は、総合保険会社を銀行窓販に特化した生命保険会社と合併することで生保以外の商品の販売力を強める狙い。チェコのほか、ハンガリー、スロバキア、クロアチア、オーストリアですでに実施していた。
VIGは銀行窓販による保険料収入で2018年1-3四半期に9億ユーロ弱を計上した。オーストリア、チェコ、ハンガリー、スロバキア、クロアチア、ルーマニア、セルビア、モンテネグロ、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナの10カ国ではオーストリア銀行大手エルステと販売提携を結んでいる。
チェコはVIGにとってオーストリアに次ぐ重要市場。今回の合併でコーペラティヴァの市場シェアは25%となる。また、もう一つのVIG子会社であるチェスケ・ポニカタルスカ・ポイストブナを合わせたVIGグループのチェコ市場シェアは約32%で、同国トップを占めている。