ロシア石油最大手の国営ロスネフチは16日、ドイツで直販を開始したと発表した。事業の効率化が目的で、資本参加するドイツの3製油所が手掛ける製品すべてを販売していく。製油所のほか、国内の約30カ所にある出荷基地から顧客に製品を届ける。
ロスネフチによると、取扱製品はガソリン、ディーゼル油、軽油、航空機燃料、液化石油ガス(LPG)、ビチューメン、石油化学製品など多岐にわたる。ドイツのほか、ポーランド、チェコ、スイス、オーストリア、フランスに持つ500社以上の取引企業に製品を供給する。
ロスネフチは昨年、ドイツでビチューメンの直販を開始し、130以上のアスファルト工場に供給したという。この経験を他の製品の販売に生かす意向だ。
ロスネフチは2016年末、英BPとの独製油合弁会社ルール石油(Ruhr Oel)の解散を発表。2018年末までに新たな製品販売体制への移行を完了させるとしていた。今回の直販開始はこの流れに沿うものだ。