カナダ自動車部品大手マグナがスロベニアに新設した塗装工場の稼働が遅れる見通しだ。操業に必要な環境許可に対し、現地の環境保護団体が異議を申し立てているためで、数カ月以上遅れる可能性もある。マグナではオーストリアのグラーツ工場に不足分の生産を割り当てて対応する。現地STA通信が11日に伝えた。
マリボル郊外のホチェに新設した塗装工場では先週の試験稼働が予定されていた。しかし、環境団体が環境省による異議申し立て却下を不服として提訴を検討していることから、マグナでは稼働を見合わせることを余儀なくされた。裁判に発展すれば、判決まで最短でも数カ月かかるとみられている。
同工場はグラーツ工場での生産能力が限界に近づいていることを受けて設置が決まった。マグナによる総額12億ユーロの対スロベニア投資の一環で、建設費は1億6,000万ユーロ。すでに従業員200人を雇用している。