2019/2/27

総合・マクロ

資金洗浄疑惑のダンスケ銀、バルト3国・露事業閉鎖

この記事の要約

史上最大規模のマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑に揺れるデンマークの金融大手ダンスケ銀行は19日、バルト3国とロシアの事業を閉鎖すると発表した。現在デンマーク、エストニア、英国、米国の司法当局がダンスケ銀に対する調査を進 […]

史上最大規模のマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑に揺れるデンマークの金融大手ダンスケ銀行は19日、バルト3国とロシアの事業を閉鎖すると発表した。現在デンマーク、エストニア、英国、米国の司法当局がダンスケ銀に対する調査を進めており、同日にはエストニア金融当局がダンスケ銀に同国での事業閉鎖を命じた。同行はこれを受け、エストニアに加えてラトビア、リトアニア、ロシアでの事業閉鎖を決めた。

ダンスケ銀をめぐっては、エストニア支店の行員の告発をきっかけに資金洗浄疑惑が大きく報じられ、同行は昨年9月、同支店を経由してロシアなどからおよそ2,000億ユーロ規模の疑わしい資金が流れていたとの報告書を公表した。実際にどのような取引が行われていたのかは明らかになっていないが、主としてルーブル建てでロシア国債や株式を購入し、それを米ドルなどの外貨で売却して資金を動かすといった手法が用いられていたとされる。

エストニア金融監督庁は19日、ダンスケ銀に同国の支店を閉鎖し、8カ月以内に預金を返還すると共に、融資債権を国内の他行に移管するよう命じた。欧州連合(EU)では欧州銀行監督機構(EBA)が昨年9月以来、関係国の金融当局による資金洗浄防止の取り組みが十分だったかどうかについて調査を進めており、エストニア当局はこれを受けてダンスケ銀に国内事業の閉鎖を命じた。

ダンスケ銀は昨年、閉鎖対象のバルト3国とロシアで計6億5,700万デンマーク・クローネ(約1億ドル)の売上高を計上した。4カ国の支店で働く約3,000人の行員が影響を受けるが、リトアニアでは事務管理部門が維持されるため大量解雇にはつながらない見通しだ。

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