独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)・グループは3月29日、同社と米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が共同開発する産業用クラウド「フォルクスワーゲン・インダストリアル・クラウド」において、独電機大手シーメンスがインテグレーションパートナーとして協力すると発表した。シーメンスは、VWが世界の122工場で使用している異なるメーカーの生産システム、機械、設備をフォルクスワーゲン・インダストリアル・クラウドに統合する作業を実施する。
シーメンスは、自動化や機械・設備のネットワーク化、産業用のモノのインターネット(IoT)技術分野で豊富なノウハウを持つ。シーメンスの協力により、データの透明性の確保や分析が可能になり、VW工場の生産性を向上させることができるようになる。
VWとシーメンスは将来的に、機械・設備メーカーと協力し、産業用クラウド向けの新しい機能やサービスを開発し、VWの産業用クラウドを使用するすべてのパートナー企業が利用できるようにする方針も明らかにした。
■ VW、アマゾンと産業用クラウドを共同開発
VWグループは3月27日、AWSと「フォルクスワーゲン・インダストリアル・クラウド」を共同開発すると発表した。当該クラウドに将来、VWグループの全122工場のすべての産業機械、設備、システムを統合し、生産性の向上など生産工程の改善や近代化に活用する計画。長期的には、VWグループの世界におけるサプライチェーンも統合する構想も描いている。