自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は3月29日、商用車部門ダイムラー・トラックが自動運転ソフトウエア開発の米トーク・ロボティクス(Torc Robotics)を傘下に収めると発表した。研究開発分野でトークと緊密に協働し、高度な自動運転トラックを北米市場に投入する考え。
トークの過半数資本を取得する。出資比率と買収金額は明らかにしていない。米当局の承認を得て、トークをダイムラー・トラックス・アンド・バスイズ・ホールディングの子会社とする。買収後もトークは独立した企業として事業を展開していく。
トークは2005年の設立で、乗用車、商用車分野で自動運転ソフトを開発している。従業員数は約100人。オレゴン州ポートランドに本社を置く。
ダイムラー・トラックはトークの協力を受けて、特定の場所での操作をシステムがすべて引き受ける「レベル4」(米自動車技術協会=SAEの定義)の自動運転トラックを開発する。
北米ではネット通販の利用拡大を背景に荷物の輸送需要が拡大を続けている。自動運転トラックを利用すると輸送効率向上などの効果が得られることから、ダイムラーは同トラックを投入することで顧客ニーズに対応する考えだ。