新イスタンブール国際空港の本格運用開始

トルコ・イスタンブールのアタテュルク国際空港から新イスタンブール国際空港への全面移転が6日に完了し、新空港が本格稼働した。これにより旅客処理能力が大幅に向上し、欧州、アジア、アフリカの間に位置するハブ空港としての機能が強化される。2028年の完工時には旅客処理能力で世界一となる見通しだ。同空港を本拠とするターキッシュ・エアラインズは旅客の乗継ぎ需要を取り込み、さらなる成長を目指す。

新空港の旅客処理能力は当初、英ヒースロー空港を上回る年間9,000万人で欧州1位。2028年の完工時には2億人と、米アトランタ空港をしのぎ世界一となる見通しだ。ターキッシュ・エアラインズは、欧州とアジアを行き来する旅客の利用でエミレーツ航空(ドバイ)やエティハド航空(アブダビ)、カタール航空(カタール)などと競合しているが、ハブ空港から欧州への距離が、これら航空会社より近いことを強みに事業を拡大したい意向だ。

新空港の建設費はこれまでの分だけで推定100億ユーロに上った。総工費は2013年の計画発表時の70億ユーロから320億ユーロに膨らむとみられている。当初は18年10月の開港が予定されていたが、工事の遅延などで遅れていた。

アタテュルク空港(旧イェシルキョイ空港)は1912年に飛行場として設置され、53年に空港としての運用が始まった。昨年の利用旅客数が6,800万人に上るなど、地域の主要空港としての役目を担ってきた。しかし、空港機能の拡張が限界に達したことから、トルコ政府は新空港の建設を決めた。新空港の開港にともない、アタテュルク空港は閉鎖される。

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