フォルクスワーゲン―グループ販売7カ月連続で減少―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が12日発表した3月のグループ販売台数は前年同月比4.3%減の99万8,900台となり、下げ幅は前月の1.8%から拡大した。減少は7カ月連続。最大の市場である中国の低迷が響いた格好。第1四半期(1~3月)の累計は260万5,600台で、前年同期を2.8%割り込んだ。

3月の中国販売台数は32万4,900台で、前年同月を9.4%下回った。中国経済の減速と米中の通商摩擦で需要が落ち込んでいる。同国を含むアジア太平洋全体も9.9%減の35万2,700台と振るわなかった。

下落幅が最も大きかったのは南米で、10.2%減の4万5,500台へと落ち込んだ。主力のブラジルは3.9%増の3万3,700台とこれまでに引き続き拡大した。

中東欧も3.6%減の6万9,900台と振るわなかった。ただ、ロシアは1.6%増の1万8,800台とやや伸びている。

足元の西欧は41万3,200台で、1.4%増加した。ドイツ本国は2.4%増の13万3,100台だった。

北米は3.7%増の8万7,000台。低迷が続いていた米国も8.2%増の6万2,500台へと好転した。

3月の実績をブランド別でみると、乗用車ではセアト(3.8%増の6万2,700台)を除いてすべて減少した。各ブランドの実績はVWブランド乗用車が7.2%減の54万2,700台、アウディが0.5%減の18万2,800台、シュコダが5.0%減の11万4,200台、ポルシェが10.6%減の2万900台。商用車はVWブランド商用車が4.0%増の5万600台、MANが9.2%増の1万3,700台、スカニアが13.9%増の9,500台と好調だった。

第1四半期の販売を地域別でみると、アジア太平洋(6.6%減の101万8,100台)と北米(2.0%減の21万6,700台)、中東欧(0.9%減の18万7,100台)は前年同期を下回った。中国は6.3%減の94万6,600台、米国は0.8%増の15万台、ロシアは4.5%増の4万8,200台だった。西欧は1.1%増の96万4,900台、南米は2.2%増の13万1,500台へと拡大した。

ブランド別ではVWブランド商用車(9.4%増の12万5,600台)、MAN(9.8%増の3万3,600台)、スカニア(4.1%増の2万3,600台)、セアト(8.9%増の15万1,600台)が増加。VWブランド乗用車(4.5%減の145万6,400台)、アウディ(3.6%減の44万7,200台)、シュコダ(2.9%減の30万7,600台)、ポルシェ(12.3%減の5万5,700台)は落ち込んだ。

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