家電量販チェーンの「メディア・マルクト」と「ザトゥーン」を展開する独小売大手セコノミーは今夏から、ビッグデータと人工知能(AI)を活用してドイツ国内の販売価格を設定する計画だ。カタリン・ゾンネンモーザー取締役(財務担当)の発言として米経済専門サイト『ビジネス・インサイダー』のドイツ版が21日、報じたもので、アマゾンなどのネット通販に対抗する狙いがある。
同社は長年、安値販売で独・欧州の家電市場に君臨してきた。だが、ネット通販と価格比較サイトの台頭を背景に業績が悪化。事業の見直しを迫られている。
価格設定にAIなどを活用するのはその一環。幅広い情報をAIで分析したうえで価格を決定する。ゾンネンモーザー取締役は「わが社は常に競合に一歩、先んじる」と抱負を述べた。