たばこ大手の米フィリップ・モリスは5月28日、独ベルリン工場での紙たばこ生産を年末で打ち切ると発表した。欧州需要の減少に歯止めがかからないため。欧州連合(EU)事業の統括責任者は「消費者行動の変化を受けて生産能力の大幅削減が避けられなくなった」と説明した。
紙たばこの生産停止に伴い、同工場の従業員1,050人のうち950人を整理解雇する。残りは25人がドレスデン工場に異動。75人はベルリン工場にとどまり、手巻きたばこの生産に携わる。
ドイツのたばこ市場規模は昨年744億本だった。15年前は1,330億本に上っており、44%減少した計算だ。