オーストリアの投資会社シグナは10日、欧州デパート子会社ギャラリア・カールシュタット・カウフホーフの資本49.99%をカナダ小売大手ハドソンズ・ベイ・カンパニー(HBC)から譲り受け100%子会社化すると発表した。完全傘下に収めることで迅速な意思決定を下せる体制を構築し、業績改善に向けた取り組みを加速する狙い。HBCは不採算の欧州事業を大幅に縮小する。
シグナとHBCは昨年秋、両社の欧州小売事業などを統合。デパート事業は、今年設立したギャラリア・カールシュタット・カウフホーフへと組み込んだ。
シグナは今回、ギャラリア・カールシュタット・カウフホーフシグナを、蘭子会社ハドソンズ・ベイ・ネーデルランドを除いて完全傘下に収めることで合意した。取引額は約10億ユーロ。HBCとの折半保有となっている不動産も完全取得する。今秋の取引完了を見込む。