トルコ石油公社(TP)による地中海での三次元地震探鉱(3D震探)の対象鉱区面積は昨年、前年から41%増加した。日刊紙『ヒュリエット』(電子版)が19日報じたもので、同社の探鉱及び探査のライセンス取得数も前年から67%増加し216に達した。
TPが昨年に陸上で掘削を行った油井の数は前年の18から24に増加し、全体では69カ所に拡大した。また昨年実施した航空機による重力探鉱及び磁力探鉱では4万平方キロメートルにわたる区域のデータが収集された。一方、地中海で3D震探による探査を実施した区域は6,617平方キロメートルだった。
TPは同国エネルギー省の政策に合わせてロードマップと基本戦略を策定している。海洋探査については自社の探査船を用いてすでに地中海と黒海の探査を行ったほか、昨年10月には最大深度1万2,200メートルの能力を持つ探査船を利用し、地中海の「アランヤ1鉱区」における深海掘削を開始している。また同船は現在、同「フィニケ1鉱区」の2度目の掘削も実施している。浅海探査では、東地中海の北エルデムリ1鉱区にプラットフォームを設置しており掘削を始めている。
政府は今年7月初めに同国2隻目の掘削船を使い、北キプロスのトルコ系政府からライセンス供与された鉱区での掘削開始を予定している。
TPの昨年の原油生産量は前年から10%増加し、過去17年間で最高となる1,350万バレルに達した。天然ガスは33%増の4億500万立法メートルで、直近の10年間で最大を記録した。
現在同社はアゼルバイジャン、イラク、北キプロス、ロシア及びアフガニスタンの5カ国で13のプロジェクトに参加している。同社は昨年57億リラ(8億7,050万ユーロ)の利益を計上した。(1TRY=18.77JPY)