三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は5日、自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)からガスタービン2基を受注したと発表した。VW工場に電力と熱を供給する14万4,000キロワット(kW)級の自家発電用ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)熱電併給設備の中核機器となるもので、MHPSの欧州法人を通じて設備一式をフルターンキー方式で納入する。設備の完成・給電開始は2022年秋を予定している。
VWはヴォルフスブルク本社工場にある、石炭を燃料とする既存発電施設をGTCC熱電併給設備へと改める。MHPSは同設備向けにヘビーデューティ型の10万kW級2軸形ガスタービン「H-100形」を供給するとともに、排熱回収ボイラーや蒸気タービン、発電機など一式について設計・調達・建設(EPC)のとりまとめを行う。
ヘビーデューティ型は一定の出力を維持しながら長時間連続運転することを前提として設計されたガスタービン。手入れしやすく保守の頻度を低くできるという強みを持つ。