Mitsubishi Chemical:三菱ケミカル、イタリアで炭素繊維複合材料を生産へ

三菱ケミカル(東京都千代田区)は11日、イタリアに炭素繊維複合材料であるSMC(Sheet

Molding

Compound)の工場を新設すると発表した。同社が44%を出資する伊C.P.C.(本社:モデナ)の隣接地に建設する。これにより、生産能力を拡大するとともに、世界市場における販売を強化していく。イタリアの生産設備は2020年9月に稼働する予定。

三菱ケミカルによると、同社が開発したSMCは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の中間基材の一種で、長さ数センチメートルの炭素繊維を樹脂中に分散させてプレス成形したシート状の材料。連続した炭素繊維に樹脂を含浸させた中間基材であるプリプレグと比べて、複雑な形状の部材を成形することができる。

同社は現在、愛知県豊田市にある愛知事業所でSMCを製造している。国内では自動車のドアに採用されており、欧州では現在、C.P.C.を通して欧州の高級車メーカーなどへの供給を目指し、SMSの開発を進めている。

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