チェコ投資会社PPFグループ傘下のバイオテクノロジー企業ソティオ(Sotio)とサイチューンサイチューン(Cytune)・ファーマは11日、サイトカイン(生理活性たん白質)「IL-15」のスーパーアゴニスト(抗体)融合タンパク「SO-C1010(旧名:RLI-15)」の臨床試験に入ったと発表した。今後約2年間にわたり、フランス、スペイン、英国、米国で患者に投与する。経過が順調であればチェコでも試験を行う。
「SO-C1010」は免疫機能で中心的な役割を果たすT細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞の発現を促進する。難治性がん患者に投与することで、がん細胞に対する免疫力が強化できると期待される。
ソティオによると、「SO-C1010」は過去に甚大な副作用を引き起こした類似の実験とは異なる免疫機能を活性化させる点が新しいという。
マウスを用いた実験では、他の治療法を併用したところ、70%で前立腺がんが消滅した。サルの実験でも良好な結果が得られたという。