クロアチア鉄道インフラ運営会社HZインフラストゥルクトゥーラが実施したハンガリー国境付近の鉄道近代化工事入札で、欧州、中国、トルコの10社・企業連合が応札した。工事費用は推定2億9,700万ユーロで、うち85%が欧州連合(EU)のコネクティング・ヨーロッパ―ファシリティ(CEF)の助成でまかなわれる。
近代化工事が行われるのは、クロアチア北部のクリジェフチ―コプリヴニツァの42.6キロ区間だ。「ハンガリー国境―ザグレブ―リエカ港(アドリア海)」路線の一部で、汎欧州輸送ネットワーク(TEN-T)の一つである地中海回廊を構成する。近代化で貨物輸送力を強化してリエカ港の競争力を強化する狙いがある。
HZによると、応札額が最も小さかったのは中国水利水電建設集団の24億1,000万クナ(3億2,600万ユーロ、税抜き)。以下、◇トルコのチェンギズ建設(24億1,800億クナ)◇クロアチアDIVグルパ、ボスニアのインテグラル・エンジニアリングとスロバキアTSSグレードの企業連合(25億3,500万クナ)◇中国中鉄(28億3,000万クナ)◇トルコのヤプ・メルケジ建設とクロアチアのコレクトル・コリング(28億6,900万クナ)の企業連合◇伊リッザーニ・デ・エッケルとスロベニアSZジェレズニシュコ・グラドベノ・ポディエチェの企業連合(28億8,200万クナ)◇ギリシャのアヴァックス(28億9,800万ユーロ)◇墺ストラバグ率いる企業連合(29億7,900万クナ)◇西コスマと伊GCFジェネラーレ・コストルチオーニ・フェロヴィアーリエ(30億3,000万クナ)◇西SAデ・オブラス・イ・セルヴィシオス・コパサ(30億5,400万クナ)――と続いた。
HZは今後、応札内容を検討して発注先を決める。また、年末にはやはり地中海回廊を構成するフルヴァツキ・レスコヴァツーカルロヴァツ区間の入札を実施する予定だ。同区間の推定投資額は3置1,500万ユーロ。(1HRK=16.36JPY)