ドイツなどの大手企業がここ5年以上に渡って、中国系とみられるハッカー集団「WINNTI(ウィンティ)」の攻撃を受けている。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が25日報じたもので、独シーメンス(電機)、ヘンケル(化学)、コベストロ(同)、スイスのロシュ(製薬)は同紙にその事実を認めた。独BASF(化学)は攻撃元を伏せながらも、データ網への侵入があったことを明らかにしている。各社とも重要データの流出はないと強調している。
独大手企業が2015年に共同で設立したサーバーセキュリティ団体DCSOによると、
ウィンティはサイバー攻撃を専門に行う中国系の「傭兵部隊」の可能性が極めて高い。ヘンケルは14年夏の時点で攻撃を受けた事実を明らかにした。
BASFは今回、15年7月に撃退したことを同紙に伝えた。この時受けた攻撃は同社の第一次防衛ラインを突破したものの、対応策を取ったことからその先には侵入できなかったという。
コベストロは攻撃を受けたITシステムのクリーニングを6月に完了したとしている。