Continental:コンチネンタル―エンジン関連部品の投資削減へ―

自動車部品大手の独コンチネンタル(ハノーバー)は7日、エンジン関連部品への投資を削減すると発表した。環境規制の強化を背景に自動車メーカーが内燃機関車から電動車への移行を急速に推し進めているためで、パワートレイン部門を統括するアンドレアス・ヴォルフ氏は「未来は間違いなく電動にある」と明言した。同社はまた、全個体電池の生産に参入しないことも明らかにした。

パワートレイン部門はガソリン・ディーゼルエンジン向けの燃料噴射装置やポンプといった油圧部品への投資を引き下げていくことを決定した。排ガス処理と燃料供給部品事業については競争力を維持するために合弁化を含むあらゆる選択肢を検討する。

コンチネンタルはこれまで、全個体電池のセル生産参入を検討してきた。セルは電動車に占める価値が最も大きな部品であるためだ。だが、セル工場の建設には巨額の資金が必要で、失敗した場合は大きな痛手を被ることから慎重に検討してきた。声明は不算入の理由を「(全個体電池市場は)コンチネンタルに対し経済的に魅力的な見通しをもはや示していない」と説明するにとどめている。

競合ボッシュは車載電池セル事業に参入しないことを昨年2月に決定した。財務リスクが大きいことが最大の理由。電動パワートレインなど電動車の他の主要部品分野ですでに高い競争力を持つことから、あえて危険を冒す必要がないと判断した。

コンチネンタルが追随したことで、ドイツの自動車部品2大大手はともにセル事業に参入しないことになった。

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