上期電機輸出3.5%増加、6月は今年初の減少に

独電気電子工業会(ZVEI)が22日発表した上半期(1~6月)の電機輸出高は1,064億ユーロとなり、前年同期比の増加幅は3.5%にとどまった。第1四半期(1~3月)は7.1%増と大きく伸びたものの、第2四半期(4~6月)は2.1%増へと減速。6月に限ると今年初めて前年同月を下回っており、ZVEIのアンドレアス・ゴンターマン主任エコノミストは「現在の景気低迷が業界の貿易データにも反映された」との見方を示した。

ユーロ圏向けの上期輸出高は5.0%増の351億ユーロと、輸出全体を上回る伸びを記録した。ギリシャ(20.4%増)、アイルランド(19.3%増)、ポルトガル(19.0%増)、ベルギー(14.7%増)向けが特に大きく拡大。主要国ではフランス(5.8%増の66億ユーロ)、イタリア(5.6%増の50億ユーロ)向けがユーロ圏平均の伸び率を上回った。オランダ向けは1.6%減の53億ユーロへと落ち込んだ。

ユーロ圏外向けの輸出高は713億ユーロで、伸び率は2.8%だった。増加幅が最も大きかったのは米国向けで11.5%増の95億ユーロへと拡大。これにメキシコ(9.5%増の13億ユーロ)、ハンガリー(9.3%増の34億ユーロ)、日本(8.5%増の17億ユーロ)が続いた。中国向けは1.4%増の104億ユーロ。チェコと韓国向けは横ばいだった。トルコ(16.8%減の13億ユーロ)、スウェーデン(16.2%減の21億ユーロ)、英国(7.3%減の47億ユーロ)向けは大きく落ち込んだ。

6月の輸出高は166億ユーロで、前年同月を4.9%割り込んだ。

輸入高は6月が5.5%減の142億ユーロ、上半期が前年同期比4.6%増の956億ユーロだった。

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