配達EVのストリートスクーターが中国で合弁生産へ

ドイツポストの電気自動車(EV)子会社ストリートスクーター(STS)は6日、中国の奇瑞汽車と配達用EV分野で協働することで基本合意した。中国に合弁会社を設立して生産。同国や東南アジアで販売していく。ドイツのメルケル首相の訪中に合わせて北京の人民大会堂で調印式を行った。

配達用EVの量産を2021年から開始する。年産能力は最大10万台。投資資金は奇瑞が最大5億ユーロを拠出し、STSはノウハウを提供する。出資比率は明らかにしていない。

中国では都市化の進展や宅配需要の拡大、環境規制の強化を背景に配達用EV需要が増加する見通し。ドイツポストはプレスリリースで、中国の商用車販売台数は25年に230万台となり、そのうち90万台以上をEVが占めるとの予測を示した。

同合弁は研究開発施設も中国に設置する。部品開発や車両デザイン、自律物流などのテーマに取り組む。

STSは3月、ヤマト運輸から、宅配に特化した日本初の小型商用EVトラックを受注した。2019年度中に500台を納入する。中国はアジアで日本に次ぐ進出先となる。

STSは米国進出も視野に入れている。ドイツポストの広報担当者がロイター通信に明らかにしたもので、同国でも現地生産を行う意向だ。2〜3年先を考えている。

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