独高級車メーカーのポルシェが、クロアチアの電気自動車(EV)メーカー、リマック・アウトモビリに対する出資比率を従来の10%から15.5%に引き上げた。リマックが6日に明らかにしたもので、電動化の推進に向けて技術提携を強化する。具体的な投資額は明らかにされていない。韓国の現代自動車と起亜自動車が今年5月に同社と戦略提携を結んだ際には、投資額8,000万ユーロに対して合計13.7%の株式を取得している。
リマックは今回の投資を部品生産能力の大幅強化に活かす。ポルシェには自社の持つ車両電動化に関連する技術・部品ノウハウを提供し、ポルシェの電動モデル拡大を支援する。具体的には、◇駆動・伝導システム◇インフォテイメント(情報・娯楽)◇コネクティビティ(接続性)システム――に関連する提携を拡大するという。
リマックは2009年に設立。1次請けメーカーとしての地盤固めに向け、量産工場の整備を進めている。新工場ではバッテリーパック、駆動システムのほか、自社ブランドのEVスーパーカー「コンセプト2」を手がける予定だ。
ポルシェとの提携強化で、リマックの出資構成は創業者のリマック氏が42.2%、ポルシェが15.5%、中国のバッテリー大手駱駝集団が14%、現代自が11%、起亜自が2.7%となった。残りは少数株主が保有している。