ドイツポスト―デジタル化に20億ユーロ投資―

物流大手のドイツポスト(ボン)は1日、中期事業計画「シュトラテギー2025」を発表した。中核事業の強化をこれまでに引き続き進めるほか、業務のデジタル化を加速。収益力を高める意向だ。営業利益(EBIT)を2022年までに今年の40億~43億ユーロ(見通し)から53億ユーロ以上に引き上げる。

ドイツポストは中核事業としてドイツ国内の郵便・物流、国際急送、鉄道・トラック・航空・海運を利用した総合的な国際物流、物流業務の長期請け負いサービス(コントラクトロジスティクス)、ドイツ以外の国と国境を超える小荷物配達サービスの5分野に絞り込んでいる。同社はこれまで、周辺事業を売却してこれらの中核事業を強化してきた。電子商取引の拡大を追い風に今後もさらなる成長を確保する考え。

デジタル投資は◇ITシステムの近代化◇新技術投入に伴う従業員の研修◇自動化機器・ロボットの利用拡大◇配達ルートの最適化や、必要労働量の予測に向けたビッグデータ解析――に振り向ける。

同社は今回、22年のEBIT目標を発表し、25年目標を提示しなかったことについて、市場の変動が激しくなり、先行き見通しを立てにくくなっているためだと説明した。今後は常に3年先の業績目標を提示していく意向で、23年目標は21年3月に発表するとしている。

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