トレイトン―日野と調達合弁設立―

独フォルクスワーゲン(VW)の商用車子会社トレイトン(ミュンヘン)は29日、日野自動車と共同で調達業務の合弁会社を設立したと発表した。2018年に締結した戦略協業合意に基づく措置。グローバル調達でシナジー効果を最大限に引き出す狙いだ。

日野・アンド・トレイトン・グローバル・プロキュアメントという名の新会社を設立した。出資比率はVWが51%、日野が49%。ミュンヘンと東京にオフィスを構える。同合弁を通して両社は欧州、アジアをはじめグローバルな調達の領域を広げ、部品調達基盤を強化する。

トレイトンのアンドレアス・レンシュラー最高経営責任者(CEO)は「日野とのパートナーシップはトレイトンが強い意志をもって遂行するグローバルチャンピオン戦略にとって重要なものです」と述べ、今回の合弁は世界最大の商用車メーカーになるという目標実現の大きな一歩になるとの認識を示した。

トレイトン(フォルクスワーゲン・トラック・アンド・バス=当時)は昨年4月、日野との間で戦略的協力関係の構築に向けた合意書に調印した。世界市場でのプレゼンスを強化するほか、業界が抱える課題に共同で取り組む考えで、「物流/交通に関わるソリューション調査」「既存・将来技術」「調達」などの分野で協力を検討することを取り決めた。同年9月には、(1)電動パワートレインと電動車の開発協業(2)調達のシナジー効果を引き出すための合弁設立(覚書レベル)――で合意しており、今回、(2)の合意を実現した格好だ。

上部へスクロール