ダイムラーの乗用車部門メルセデスベンツが今夏に市場投入した同社初の電気自動車(EV)「EQC」がリコール(無料の回収・修理)されることが30日、明らかになった。独陸運局(KBA)がリコールデータバンクで明らかにしたもので、デフギアに不具合が見つかった。
デフギアのボルトの耐久性に問題があることから、前輪がブロックされる恐れがある。リコール台数は計1,696台で、そのうち571台をドイツが占めるもよう。修理では前輪のパワートレイン全体を交換するため、所要時間は8時間に上るという。
ダイムラーは4輪駆動モデルの耐久テストで不具合を発見した。数千キロの走行後にボルトが折れる可能性がある。
広報担当者はメディアの問い合わせに、リコールはきめ細かい品質管理を証明するもので、恥ずべきことではないと強調した。ドライバーのサポート組織である全ドイツ自動車クラブ(ADAC)の技術担当者も、個々の部品に欠陥があるのはごく普通のことだと理解を示したうえで、「ダイムラーが正直に事実を認めたことは好ましい」と述べた。