ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が7日発表した9月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.6%減となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。製造業が1.3%縮小し全体が押し下げられた格好だ。
製造業の生産高は3部門すべてで落ち込んだ。減少幅は投資財で1.5%、中間財で1.3%、消費財で0.5%に上った。消費財の下落は4カ月連続。
エネルギー業と建設業は各2.0%、1.8%の幅で増加し、ともに2カ月ぶりに拡大した。
製造業の生産高を特殊要因によるブレが小さい3カ月単位の比較でみると、7~9月は前の期の4~6月を実質1.1%割り込んだ。自動車・自動車部品が2.8%減、化学が2.3%減、電気設備が2.2%減、金属製品が1.6%減、機械が0.8%減と幅広い産業で後退している。
経済省は「製造業の景気低迷は終わっていない」としながらも、9月に新規受注が拡大に転じたほか、メーカーの先行き見通しがやや好転したことを指摘。第4四半期(10~12月)の見通しはわずかながら明るくなったとの見方を示した。