9月のユーロ圏鉱工業生産0.1%上昇、2カ月連続プラスに

欧州連合(EU)統計局ユーロスタットは13日、ユーロ圏の9月の鉱工業生産指数(季節調整済み、速報値)は前月比で0.1%上昇したと発表した。伸び率は前月の0.4%を下回ったものの、2カ月連続でプラスとなった。(表参照)

分野別では資本財が0.6%、非耐久消費財が1%の上昇となった。中間材は0.9%、エネルギーは0.8%、耐久消費財は0.7%の幅で低下した。

EU28カ国ベースの鉱工業生産指数は0.2%上昇。主要国は輸出に大きく依存するドイツが世界的な景気減速の影響で1%低下。このほか、イタリアが0.4%、スペインが0.9%、英国が0.3%の幅で落ち込んだ。フランスは0.3%上昇した。

市場はユーロ圏の同月の鉱工業生産は0.3%程度のマイナスになると予想していた。2カ月連続で伸びたことで、不調が改善しつつあるとの見方が浮上している。前年同月比では1.7%のマイナスとなったが、下げ幅は前月の2.8%から大きく縮小した。それでも「明らかに底打ちしたと判断するのは時期尚早だ」(オランダ金融大手INGの上級エコノモスト)といった声も出ている。

上部へスクロール