ドイツ機械工業連盟(VDMA)が21日発表した独業界の1〜9月の輸出高は前年同期比0.6%減の1,346億ユーロへと縮小した。世界的な景気の冷え込みが響いた格好。第1四半期(1〜3月)は3.9%増加したものの、第2四半期(4〜6月)と第3四半期(7〜9月)がそれぞれ0.8%減、1.1%減となり、水準が押し下げられた。新規受注の減少が続いていることから、VDMAの主任エコノミストは、2019年全体で輸出が増加する可能性は低いとの見方を示した。
1〜9月の輸出を仕向け先国別でみると、中国は0.7%減の141億ユーロへと縮小。欧州連合(EU)からの離脱をめぐり混乱が続く英国は4.8%減の56億6,000万ユーロへと落ち込んだ。イタリアも5.4%減の60億3,000万ユーロと振るわない。
一方、フランスは6.9%増の93億8,000万ユーロと大きく拡大した。税制・労働市場改革が奏功した格好で、同国の企業投資は年初から拡大傾向にあるという。最大の輸出先である米国も0.7%増の141億ユーロへと拡大した。