トルコの11月インフレ率10.6%、4カ月ぶり上昇

トルコ統計局(TUIK)が3日発表した11月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比で10.6%となり、前月(8.6%)から2ポイント拡大した。インフレ率の上昇は4カ月ぶり。食品や燃料価格の上げ幅が拡大したことが大きい。過去12カ月の平均インフレ率は15.9%だった。

分野別にみると、構成比重の大きい「食品・非アルコール飲料」の上昇率が前月から1ポイント増の8.9%へと拡大したほか、「運輸(自動車燃料含む)」(8.7%)は7.3ポイントと大幅に上昇して全体を押し上げた。値上がりの度合いが断トツに高かったのは「アルコール飲料・たばこ」(43.4%)で、「教育」(14.4%)、「その他の商品・サービス」(14%)、「医療」(13.9%)、「宿泊・外食」(13.1%)も上げ幅が大きかった。

「住居費・公益料金」は前月から0.1ポイント減の9.6%に縮小した。

同国のインフレ率は昨年、通貨リラが対米ドルで約30%下落したのを受けて10月に25.2%まで上昇したものの、その後は低下傾向にあった。同国中銀は7月31日に発表したレポートで、今年末のインフレ率を13.9%と予測している。

中銀は今年7月、インフレ率の低下を受けて2年10か月ぶりの利下げを実施。9月と10月にも追加利下げに踏み切り、政策金利を利下げ前の24%から14%まで引き下げた。

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