クロアチア航空の増資、ギリシャとスペインの2社が関心

資金難に陥っているクロアチア国営航空の増資計画に2社が応じる意向を示している。同社がこのほどザグレブ証券取引所に提出した書面から明らかになった。一部報道によると、関心を示しているのはギリシャのエーゲアン航空とスペインのエア・ノストルムの2航空会社。クロアチア政府は戦略的投資家を関与させ増資を行うことを以前から計画していた。

救済案の決定には今年6月までかかる見通し。政府は投資家の選定についてプリブレドナ・バンカ・ザグレブ(PBZ)とドイツのDZバンク傘下のDVBバンクの助言を受けている。

クロアチア政府は2019年9月、資金不足に陥った同社に対し2億5,000万クーナ(3,350万ユーロ)の資金援助を行った。同社は資金をエンジンの修理や部品メーカーへの支払い、負債の返済などに充てる予定だ。

2019年1-9月期のクロアチア航空の利用客数は約170万2,000人で前年と同水準だった。同期の売上高は13億4,300万クーナで、営業利益(EBITDA)は1億2,070万クーナ(1,620万ユーロ)、純損失は4,840万クーナ(650万ユーロ)だった。

航空連合のスターアライアンスに属する同社の株式の97.2%はクロアチア政府が保有する。現有機材は双発ジェット機であるエアバス「A320」2機と「A319」4機、プロペラ機のボンバルディア「Q400」6機。(1HRK=16.32JPY)

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