独米資本の工業ガス大手リンデはこのほど、ロシア石油化学最大手シブールが極東のアムール州に設置を計画しているガス化学コンビナート(GCC)のクラッキング(分解)関連設備を受注したと発表した。契約額は明らかにされていない。同コンビナートは州都のブラゴベシチェンスクに設置し、ポリエチレンとポリプロピレンを生産する予定。
リンデはシブールのエンジニアリング子会社NIPIガスと共同で設備を設置する。計画によると、ポリエチレンとポリプロピレンの年産量は150万トンだが、270万トンまで増やす可能性があると一部で報じられている。
同コンビナートは国営ガスプロムがブラゴベシチェンスクに近いスボボドヌイに建設中のアムール・ガス工場(GPP)と連結される予定。ガスプロム子会社との長期契約に基づき、液化石油ガス(LPG)や原料となる不随ガスのエタンを年間420億立方メートル受け取る。
シブールは同コンビナートの建設で中国国営の中国石油化工(シノペック)とも協力している。