ドイツの独立系自動車修理大手アオト・タイレ・ウンガー(ATU)
は14日、電気自動車(EV)向けの超急速充電スタンド(HPC)をドルトムント近郊のカーメンにある店舗敷地に初めて設置したと発表した。国内の充電インフラ整備に協力し、電気自動車の普及を後押しする。
カーメンの店舗は、国内で最も交通量が多いと言われる高速道路ジャンクションの近くにある。地元住民ほか、高速道路の利用者なども同充電スタンドを利用することが予想され、高い需要が見込まれている。超急速充電スタンドの最大出力は350キロワットで、すべてのタイプの電気自動車に対応する。約5分間の充電で、約100キロメートルの走行を確保できる。供給するのは100%再生可能エネルギー由来の電力。50KWのDC充電スタンドも併設している。
ATUは、欧州域内で充電ソリューションサービスを提供するアレゴ(Allego)と提携し、電気自動車の整備・修理サービス、部品販売、充電サービスなどの事業を展開している。これまでに44の店舗で充電スタンドを運営している。なお、今回のHPCは欧州(EU)の共同プロジェクト「MEGA-E」の一環として開設された。EUは当該プロジェクトに2,900万ユーロを助成している。
ATUは1985年の設立で、独立系自動車修理サービス店としてドイツ最大手。ドイツ、オーストリア、スイスに約600の修理工場を展開する。2016年12月にフランスの自動車修理サービス大手のモビヴィアに買収された。従業員数は現在約1万人、売上高は約10億ユーロ。