ポーランドのバス製造大手ソラリス、19年の売上40%増

ポーランドのバスメーカー、ソラリスがこのほど発表した2019年度決算は売上高が前年比40%増の26億ズロチ(6億190万ユーロ)に達し、過去最高を記録した。売上台数は1,487台となり、過去最高だった2017年を約100台上回った。車種別では二酸化炭素(CO2)排出量の少ないハイブリッド(HV)バス、電気駆動(EV)バス、トロリーバスの3つで売上全体の40%を占め、前年の29%から大きく拡大した。国別で販売台数が多かったのは、ポーランド以外ではドイツ、ベルギー、リトアニア及びイタリアだった。

ソラリスは2019年に生産を拡大し、特に欧州市場において販売を大きく伸ばした。また、CO2排出量の少ないHVバス、EVバス、トロリーバスに関するサービスを拡充している。EVバスの生産台数は過去数年間で大きく増えており、同社は欧州有数のEVバスメーカーとなっている。昨年のEVバスの生産台数は162台で、前年から倍増した。

今年同社が供給するEVバスの受注台数は約500台。大型バスの「ウルビノ(Urbino)」をワルシャワの地域交通機関MZAに130台供給するほか、イタリア・ミラノ市のATMからも250台を受注している。欧州連合(EU)や欧州自由貿易連合(EFTA)諸国の公共交通機関では排出ガスの少ない車両の需要が増しており、同社はこうした市場に注力していく方針だ。

ソラリスは2018年にスペインの鉄道車両メーカー、CAFに買収された。好調なソラリスの実績を反映し、2019年のCAFの純利益は47%増の6,300万ユーロに拡大した。(1PLN=26.74JPY)

上部へスクロール