独タイヤ販売業者連盟(BRV)は11日、2019年の交換用タイヤの販売が前年比3.5%減の約5,330万本に低迷したと発表した。大部分を占める乗用車およびオフロード車用タイヤ(4×4)の販売が4.1%減の4,480万本に落ち込んだことが大きい。
また、BRVでは、ドイツの自動車市場は新車販売、保有台数ともに微増の状況にあるが、交換タイヤ市場においては、タイヤの性能向上や自動車の利用減少などにより、大幅な販売増加は見込めない状況にあると分析している。
2020年については、前年並みの安定した販売を見込んでいる。乗用車および4×4用タイヤでは前年比0.2%減、軽商用車用タイヤでは1.6%増の約380万本を予想している。
販売減少により、業界全体の2019年の売上高は1.1%減少した。粗利益は0.2%の黒字だったものの、売上高利益率は1.0%の赤字だった。
ただ、非チェーン店のタイヤ販売店に限定すると、販売本数は前年に比べ約1%減少したものの、売上高は1.5%増加した。粗利益は2.1%、売上高利益率は1.7%の黒字だった。
BRVによると、非チェーン店ではサービス関連の売上高の割合が全体の約38%と、業界全体の平均(31.6%)に比べて大きい。BRVでは、利益率の高いサービス分野に注力するよう促しており、非チェーン店が付加価値の高いサービスの提供を強化していることが業績に反映されたと分析している。
BRVによると、売上高に占めるタイヤ販売の割合は、非チェーン店は約55%と、業界全体の平均(約63%)を大きく下回っている。