独自動車部品大手のボッシュは、構内運搬車(フォークリフト)用の衝突警告システムを開発している。2021年の市場投入を目指している。
ドイツ公的損害保険組合(DGUV)によると、2018年はフォークリフト関連の人身事故の届け出が1万2,500件を超えた。うち、運転手が負傷したケースが全体の3分の1、被害者がフォークリストに衝突される・挟まれる・轢かれる事故は全体の42%を占めた。
このような事故を防止するため、ボッシュでは、フォークリフト用の衝突警告システムを開発している。同システムは、小型の近距離カメラ4台、制御装置1台で構成されており、モニターに映し出された車両周辺の画像をフォークリフトの運転手がモニターで確認することができる。車両の近隣に、静止している物体、あるいは、動いている物体があるとモニター上で目立つ色で示すなどして警告する。
ボッシュは、視界をサポートするための第1世代のフォークリフト用マルチカメラシステムを2019年にシュツットガルトで開催された国際ロジスティック見本市Logimatで紹介した。当該システムは、運搬する荷物で視界が妨げられる際や、後進時の視界をサポートする機能を持つ。ボッシュは今回、新たに警告機能を追加した。
開発中の警告システムは、2020年のLogimat(3月10~12日)で披露する計画だったが、今年の見本市は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため中止となった。ボッシュは警告システムの2021年の市場投入を目指している。