ボッシュ―新型コロナの検査法を開発、2.5時間で精度95%―

複合企業の独ボッシュ(シュツットガルト)は3月26日、新型コロナウイルスの感染を調べる新たな検査方法を開発したと発表した。検査結果が出るまでの時間が2.5時間と短いうえ、精度は95%と高い。世界保健機関(WHO)の品質基準を満たしている。同検査法を用いると、感染の有無を医療現場で速やかに判断できることから、フォルクマール・デンナー最高経営責任者(CEO)は感染拡大の防止に寄与できると明言した。

ボッシュの医療機器子会社ボッシュ・ヘルスケア・ソリューションズがアイルランドの診断ソリューション企業ランドックス・ラボラトリーズと共同開発した。開発期間はわずか6週間。患者の鼻ないし喉から綿棒でサンプルを取り、ボッシュ・ヘルスケア・ソリューションズの分析器「ヴィヴァリティック(Vivalytic)」にかける。

ヴィヴァリティックは特別な研修を受けていない人でも操作できる。従来の検査方法と異なり、サンプルを郵送する必要もないことから、医療現場で簡単かつ迅速に感染の有無を確認できる。また、新型コロナのほか、A型・B型インフルエンザなど呼吸器系の感染症を9種類、検査できる。1日当たりの検査能力は10件であるため、100台を装備すれば1,000件の検査が可能になる。

ボッシュは同検査法をまずは4月にドイツ市場に投入。その後、他の欧州諸国と欧州域外へも販売を拡大していく。

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