ポーランド電力大手エネルガの研究開発センターで、可逆的固体酸化物形燃料電池(rSOC)技術を用いた水素生産設備を建設する事業が始動した。エネルギー貯蔵技術として実用化し、再生可能エネルギーの活用による発電量のばらつきを相殺するのが狙いで、3年以内の完工を目指す。投資額は740万ズロチ(160万ユーロ)で、うち570万ズロチ(120万ユーロ)を欧州連合(EU)の助成金で賄う。
この設備は水素生産にも発電にも利用できる。余剰電力で水素を生産し、電力不足時にこの水素を燃料電池で電力に変換する仕組みだ。セルの集合体であるセルスタックの発電効率は60%、燃料利用率は70%強に達し、設備全体のエネルギー効率は42%に上るという。
同プロジェクトではすでに、ポーランド研究開発センター(NCBR)からも支援を受けることが決まっている。(1PLN=26.43JPY)